壬生用語辞典

第6回
(単行本第1巻)P169〜P192

松前
松前
(まつまえ)

本編では永倉新八が脱藩した藩として紹介されています。江戸時代に松前氏が領していた現在の北海道渡島地方、つまり南西部一帯です。当時は俗に「蝦夷地」と呼ばれていた北海道ですが、実際に松前藩の支配が及んでいたのは渡島半島のごく一部で、それ以外はアイヌの居留地で、藩は海産物などの取引で彼らと接触していました。

→初出 第1巻p188

浅葱色
浅葱色
(あさぎいろ)

新選組のトレードマークとして、あまりにも有名なのが揃いの隊服(羽織)に映える「浅葱色(明るい青緑色)のダンダラ。袖口が白く抜かれたデザインが斬新でした。ちなみにこの「浅葱」は薄い葱の葉の意味です。
ついでに言うと白く抜かれた袖のダンダラ模様は、赤穂浪士の装束から着想を得たものだといわれています。
とても有名な割に、この羽織が新選組の隊服として使用されていた時期は、ごく短かったという説もあるようですが…。

→初出 第1巻p190

淀千両松
淀千両松
(よどせんりょうまつ)

新選組末期のエピソードとしてこれ以降、本編では何度も登場する地名です。
戊辰戦争初期「鳥羽伏見の戦い」の激戦地で、現在の京都市伏見区納所下野周辺です。ここで鳥羽街道を下ってきた薩長軍(官軍)と、待ち伏せしていた新選組を含む旧幕府軍が激突、大敗を喫しました。この戦闘で新選組も、井上源三郎はじめ20数名が戦死したといわれています。

→初出 第1巻p191

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