壬生用語辞典

第5章 7話

奥街道
奥街道
(おくかいどう)

ここでいう「奥街道」とは、正式には江戸時代の五街道の一つ「奥州街道」のことで、江戸日本橋を起点に、幕府直轄下の奥州白河関(現在の福島県白河市)まで、27の宿場がありました。
江戸時代は物流が東北から蝦夷地(北海道)まで盛んになり、この白河関を中継地点にして、さらに白河以北の蝦夷(箱館宿)まで、合計114の宿場が置かれていました。ちなみに盛岡城下の盛岡宿は97番宿場になります。

→初出 第5章7話 p003

愛染院
愛染院
(あいぜんいん)

そもそもの意味は、仏教の愛染明王を祀った寺院のことで、全国津々浦々に存在していますが、盛岡の愛染院は同市紺屋町から葺手町(ふくてちょう)へ出る横町にあったようで、この通りは愛染(あいぜん)横町と呼ばれていたそうです。
現在は廃寺となり、愛染明王像は同市内の斗米山(とまいさん)長福院に移されました。
ちなみに愛染明王は仏教(密教)の三眼六臂(目が三つ、腕は六本)、赤面で憤怒の表情を浮かべた仏像で人の煩悩(愛欲も含め)を悟りに導く功徳がある、といわれています。

→初出 第5章7話 p018

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