巧の部屋 ながやす巧の漫画術

第7回
ながやす流 階段健康法

前回は「ながやす流、体内時計26時間」についてお話しました。
『壬生義士伝』執筆という長丁場を乗り切るために、ながやす先生が守り続けている生活スタイルの中には、独自の健康法「食後のリハビリ」も含まれています。…で、結構これが単純にしてハードなのです!
今回は引き続き、先生の日常生活についてお話しましょう。

ながやす先生は、日常ほとんど外出されません。まさしく、漫画執筆にすべてを賭けた日常なのです!
となると、一番問題になるのが「健康のための運動はどうしてるの?」というポイント。仕事で坐ったまま外出もなく、しかも毎日引き籠ってたら当然健康を害するよね、と心配になるのが当たり前です。
当然、ながやす先生にも健康を保つために、実践している健康法があります、それが
「毎食後に階段を20回、上り下りする」
という運動。これだけです。

先生のお仕事場は2階にあります。なので1階のダイニングで食事を済ませたら、しばらく休憩して(食後にすぐ運動するのはもちろん逆効果だから)、それからキチッと測ったように20往復、階段昇降運動をする…試しにやってみれば分かりますが、汗だくのハードなリハビリです。人にもよりますが、初めて試したら数往復しただけで汗ダラダラ、膝はガクガクになるほど!
これを一日3回、毎食後にきっちり実践しているというのだから…。
単純計算で考えたら、階段を一日20×3で60往復。つまり毎日、60階のビルを上り下りしてることになるわけですからね!

ちなみに食後の「リハビリ」という言い方をしましたが、実は数年前、先生は一度脳梗塞を患って入院されたことがあるのです。このエピソードはまた回を改めてお話しますけど、その折にお医者様から勧められたのが、このリハビリ方法。仕事の関係上、坐りっぱなしの生活になると怖いのは「エコノミークラス症候群」つまり、血栓が静脈にできて、脳梗塞を起こしてしまうことで、一番オススメなのは毎日散歩をする事だったそうです。
実際、たとえばアイデアを練るときなど、散歩される漫画家さんは少なくないようですけど、ながやす先生の場合は散歩から帰ってきて、仕事に集中するのにまた余計な時間がかかるから…という事情もあって、室内で効率的に運動する階段昇降になったのだとか。
閉じこもった仕事環境で、しかも健康を保つためには、人知れずそれなりにハードなメニューを日常に課さねばならない…どこか吉村貫一郎の生き様にも重なるような気がする…とはちょっと言い過ぎでしょうか?

さて、これまで「ながやす流」コダワリのさまざまな漫画術をご紹介してきましたが、まだまだ残されたお話はたくさんあります。
たとえば、ながやす先生が400ページの執筆という長丁場の最後の最後になって、やっと手をつけることのできる「秘密のページ」のお話とか…。
というワケで次回は、残された先生のコダワリのあれこれを、まとめて御紹介しましょう!

→次回
【ながやす流コダワリあ・ら・かると】に続く
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